象数心学の四化入門:因縁
紫微斗数の来因宮と生年四化を組み合わせる「因縁定象」を解説し、三段式の推理で人事の類象を判断する方法を学びます。
象数心学の基礎知識 - 因縁
「因縁」は仏教用語(梵語 hetu-pratyaya)です。因は直接原因、縁は補助条件であり、両者がともに作用してはじめて事象を確定できます。 生年四化は先天的な要因と定義され、多くは命主に定まった婚姻、才能、原生家庭などを指します。
しかし、生年四化だけでは現象を特定しにくいため、来因宮と組み合わせて判断することが多いです。この方法論を「因縁定象」と呼びます。

たとえば、廉貞(れんてい)の生年化禄が父母宮にあり、来因宮が田宅宮にある場合、両者を組み合わせると父母を指し示せます。
- 来因が官禄宮にあれば、会社の上司である可能性がある
- 来因が疾厄宮にあれば、学びの師長である可能性がある
来因宮は生年四化の前因であり、生年の宮位から他の宮位へ飛化してきたものです。来因と生年の組み合わせは 144 種あり、さらに四象を掛けると 576 象になります。
因縁における縁の示意

来因が田宅宮にあり、天同(てんどう)の化権が兄弟宮にある場合、天同の権は男性の兄弟を指し得ます。
- 権は大きいものなので、兄長を意味することもできます。
同時に、疾厄宮から権が父母宮へ化入し、化入した権が巳亥線にあれば、兄の生肖は猪と判断できます。
生年四化と自化を同時に推理するとき、自化は時点や属性などを示すことがあります。

来因宮が交友宮にあり、太陰(たいいん)の化権が財帛宮にある場合、この女性は家族というより、友人や外的関係から来た可能性が高いです。
- 同時に夫妻宮に自化の権があれば、この権は人生の伴侶であり、まず友人となり、のちに恋人へ発展したと理解できます。
したがって、前因だけでは分析が足りないことがあり、縁(補助要因)を加えて判断してはじめて、完全な三段式の推論になります。
先の例と比較すると、自化は属性(生まれ年)の判定に使え、上例では自化だけで推断できました。 一方この例では、生年の権に忌が介入しているため、離心の権でも同じ模式で属性を取る必要があります。 離心の権がある宮位から戌宮へ飛化すれば、命主の伴侶は戌年生まれ(犬)と判断できます。 では猪(亥宮)の可能性はないのか。それもあり得ます。

来因宮は子宮と丑宮を取りません。 一般に、来因宮が寅宮または卯宮に現れると、双来因宮が形成されます。
- 寅宮を主とし、子宮を輔とする
- 卯宮を主とし、丑宮を輔とする
来因宮が疾厄宮にあり、輔位が交友宮にあるとします。田宅宮に武曲(ぶきょく)の化忌があれば、家の中の人として類象できる要因があります。
- 同時に兄弟宮に廉貞の離心忌があれば(姉妹または母)、姉妹がいないと確認できる場合、この忌は母だと理解できます。
同じ道理で、忌が単一の生年要因だけの場合、離心の子午線が生まれ年の属性になります。
しかし武曲の忌に、さらに離心の権という変数があると、生年の権がある宮位から忌を発して属性を取る必要があります。 因縁取象では、こうした一貫した三段式の推理方法があります。
来因の輔位の示意

来因宮が疾厄宮にあり、生年の科が官禄宮にある。父疾線の来因も学業や仕事の論として読めます。これにより、読書や仕事に関する特別な出来事の因縁を指し得ます。
輔位の交友来因は、自分の因縁が友人によっても同時に触発されることを指せます。 出来事として見れば、命主が以前の親友と同じ学校で学んだ、といった解釈になります。
来因宮は生年四化の分類根拠であり、成因(Cause)と触発(Trigger)を理解する鍵でもあります。
では、来因が夫妻宮で、生年の科が官禄宮にある場合はどうでしょうか。
- 恋人と一緒に同じ学校へ通う機会がある
- 自分の仕事の触発点が結婚後に始まる可能性もある
したがって、類象を判断するときには、なお多くの前後関係を考慮する必要があります。
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